タイロン・ルイス・ゲレーロ(Tayron Luis Guerrero, 1991年1月9日 - )は、コロンビアのボリーバル県(コロンビア)ボカチカ出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。千葉ロッテマリーンズ所属。愛称はヒガンテ(巨人)。
経歴
プロ入りとパドレス時代
2009年12月にサンディエゴ・パドレスと契約してプロ入り。
2010年に傘下のルーキー級ドミニカン・サマーリーグ・パドレスでプロデビュー。16試合(先発5試合)に登板して3勝2敗1セーブ、防御率3.42、50奪三振を記録した。
2011年はルーキー級アリゾナリーグ・パドレスでプレーし、16試合(先発4試合)に登板して0勝4敗、防御率9.62、24奪三振を記録した。
2012年はまずルーキー級アリゾナリーグ・パドレスで5試合に登板後、8月にA-級ユージーン・エメラルズへ昇格。A-級ユージーンでは4試合に先発登板して0勝1敗、防御率3.38、11奪三振を記録した。
2013年はまずA級フォートウェイン・ティンキャップスでプレーし、4試合に登板して0勝1敗、防御率7.36だった。6月からルーキー級アリゾナリーグ・パドレスでプレーし、3試合に登板後、7月にA-級ユージーンへ昇格。A-級ユージーンでは15試合(先発3試合)に登板して1勝4敗、防御率4.50、35奪三振を記録した。
2014年はA級フォートウェインで開幕を迎え、25試合に登板。6勝1敗1セーブ、防御率1.00、42奪三振と好投し、6月にA 級レイクエルシノア・ストームへ昇格。7月にはオールスター・フューチャーズゲームの世界選抜に選出されている。A 級レイクエルシノアでは14試合に登板して0勝0敗3セーブ、防御率2.63、14奪三振を記録した。オフの11月20日にパドレスとメジャー契約を結び、40人枠入りした。
2016年5月15日にメジャー初昇格を果たし、17日のサンフランシスコ・ジャイアンツ戦でメジャーデビュー。結局、この年メジャーで登板したのは、この試合だけで2.0イニングを3安打1四球1失点という内容だった。なお、マイナーリーグではAA級サンアントニオ・ミッションズとAAA級エル・パソ・チワワズで計32試合に登板していた。
マーリンズ時代
2016年7月29日にジャレッド・コザート、カーター・キャップス、ルイス・カスティーヨ、ジョシュ・ネイラーとのトレードで、アンドリュー・キャッシュナー、コリン・レイと共にマイアミ・マーリンズへ移籍した。マーリンズでは、傘下のAA級ジャクソンビル・サンズで12試合にリリーフ登板したが、メジャーの舞台には立たなかった。マイナーのパドレス時代との合算成績は、44試合で1勝4敗4セーブ、防御率4.35という内容だった。
2017年はシーズン開幕前の3月に開催された第4回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)本戦のコロンビア代表に選出された。 シーズンでは6月29日にオールスター・フューチャーズゲームの世界選抜に選出された。
2018年8月13日のアトランタ・ブレーブス戦で球速104mph(約167.4km/h)を記録した(2015年以降のスタットキャストで、アロルディス・チャップマン、ジョーダン・ヒックスに次ぐ3人目)。この年は60試合に登板し、9ホールドを記録したものの、防御率5.43と安定感はなかった。
2019年12月2日にDFAとなった。
ホワイトソックス傘下時代
2019年12月6日にウェイバー公示を経てシカゴ・ホワイトソックスへ移籍した。
2020年1月2日にルイス・ロバートの40人枠入りに伴ってDFAとなり、10日にマイナー契約で傘下のAAA級シャーロット・ナイツへ配属された。同年はCOVID-19の影響でマイナーリーグのシーズンが中止となり、公式戦への出場はなかった。
2021年はAAA級シャーロットで18試合に登板して、1勝0敗、防御率6.63の成績を残した。
ロッテ時代
2021年12月18日に千葉ロッテマリーンズに入団することが発表された。2022年3月11日に来日し、翌3月12日には入団会見を行った。背番号は45。
2022年3月25日の開幕戦でNPB初出場を果たすと、小深田大翔の打席で161km/hを計測し、公式戦での球団最速記録となった(同年3月27日に佐々木朗希が164km/hを計測し、記録を塗り替えられた)。7月9日のオリックス・バファローズ戦では紅林弘太郎の打席で163km/hを計測するも、その球が紅林の頭部に直撃し、危険球により一発退場となってしまった。最終的に49試合に登板して3勝3敗3セーブ24ホールド、防御率3.52を記録したが、オフの12月2日に自由契約となった。
レッズ傘下時代
2023年1月7日にシンシナティ・レッズとマイナー契約を結んだ。AAA級ルイビル・バッツで20試合に登板したが、 0勝4敗、防御率11.51と結果を残せず、6月16日に自由契約となった。
メキシカンリーグ時代
2023年7月8日にメキシカンリーグのメキシコシティ・レッドデビルズと契約した。ここでは8試合に登板して6セーブ、防御率1.17と復調した。
エンゼルス傘下時代
2023年12月18日にロサンゼルス・エンゼルスとマイナー契約を結んだ。
ロッテ時代
2024年12月3日に千葉ロッテマリーンズと契約を結び、同球団に3年ぶりに復帰した。背番号は97。推定年俸は1億円。入団会見では、「60試合登板」を目標に掲げ、「できれば105マイル投げられたら」と日本プロ野球最速記録更新にも意欲を示した。
投球スタイル
最速104mph(約167.4km/h)の速球にスライダーを交える。速球は、平均でも160km/h近くを計測する。日本での最速は、2022年7月9日のオリックス戦で計測した163km/h。
人物
当初身長は203cmとしていたが、NPB移籍を機に206cmに修正した。
詳細情報
年度別投手成績
- 2022年度シーズン終了時
年度別守備成績
- 2022年度シーズン終了時
記録
MiLB
- オールスター・フューチャーズゲーム選出:2回(2014年、2017年)
NPB
- 初記録
- 初登板:2022年3月25日、対東北楽天ゴールデンイーグルス1回戦(楽天生命パーク宮城)、8回裏に2番手で救援登板、1回無失点
- 初奪三振:同上、8回裏に小深田大翔から見逃し三振
- 初ホールド:2022年3月27日、対東北楽天ゴールデンイーグルス2回戦(楽天生命パーク宮城)、8回裏に3番手で救援登板、1回1失点
- 初勝利:2022年4月1日、対埼玉西武ライオンズ1回戦(ZOZOマリンスタジアム)、10回表に3番手で救援登板・完了、1回無失点
- 初セーブ:2022年5月13日、対オリックス・バファローズ7回戦(京セラドーム大阪)、9回裏に3番手で救援登板・完了、1回無失点
背番号
- 55(2016年)
- 56(2018年 - 2019年)
- 45(2022年)
- 97(2025年 - )
登場曲
- 「Arrebatao」El Alfa& Chael Produciendo(2022年)
代表歴
- 2017 ワールド・ベースボール・クラシック・コロンビア代表
脚注
関連項目
- メジャーリーグベースボールの選手一覧 G
- コロンビア出身のメジャーリーグベースボール選手一覧
- 千葉ロッテマリーンズの選手一覧
外部リンク
- 選手の通算成績と情報 MLB、ESPN、Baseball-Reference、Fangraphs、The Baseball Cube、Baseball-Reference (Register)
- Tayron Guerrero stats MiLB.com (英語)
- 個人年度別成績 T.ゲレーロ - NPB.jp 日本野球機構
- 選手情報 - 週刊ベースボールONLINE
- Tayron Guerrero (@t_guerrero55) - X(旧Twitter)(スペイン語)




