東部軍管区(ロシア語: Восточный военный округ、英語: Eastern Military District)はロシアの東部を管轄する軍管区。東シベリア地方と極東に駐屯している部隊を統合している。司令部はハバロフスクにある。

東部軍管区は、2008年から2010年の軍事改革中に、極東軍管区(FEVO)全体と、シベリア軍管区の南東の一部に基づいて形成された。また、太平洋艦隊と第11航空・防空軍も含まれていたが、2023年以降各艦隊は海軍総司令官の指揮下とされた。

東部軍管区は現在の極東連邦管区と一致するロシア連邦ブリヤート共和国、サハ(ヤクート)共和国、ザバイカル、カムチャッカ、ハバロフスク、沿海地方、アムール、マガダン、サハリン州、ユダヤ自治州、チュクチ自治管区を管轄しており、面積は約700万km²である。

沿革

1918年7月31日に、極東軍管区は設立された。

2010年10月21日、東部軍管区に改編された。

2018年2月22日ロシア連邦の国家防衛管理センターと東部軍管区は名誉、勇気と軍事栄光のシンボルとしてバナーを受賞した。

2018年9月11から17日に、1981年以来最大の演習であるボストーク2018が自治管区の領土で行われた。

2022年1月末までに、ウクライナをめぐる危機の新たな再燃を背景に、東部軍管区の本部がベラルーシに配備された。 第5軍、第29軍、第35軍、第36軍、第68軍団、太平洋艦隊の第155海軍歩兵旅団から抽出された戦闘部隊もベラルーシに配備されたと報告された。これらの部隊は2月26日に国境を越えてウクライナへ侵攻を開始したが、キエフの早期占領に至らなかった上、第29合同軍のアンドレイ・コレスニコフ少将の戦死など苦戦が報道された。

2022年9月に、ボストーク2022が自治管区の領土で行われた。

編制

陸軍

  • 第5諸兵科連合軍
  • 第29諸兵科連合軍
  • 第35諸兵科連合軍
  • 第36諸兵科連合軍
  • 第68軍団
    • 第18機関銃・砲兵師団
    • 第39独立自動車化狙撃旅団

航空宇宙軍

  • 第11航空・防空軍

歴代司令官

  • コンスタンチン・シデンコ海軍大将(2010年10月 - 2013年10月)
  • セルゲイ・スロヴィキン大将(2013年10月 - 2017年11月)
  • アレクサンドル・ラパン中将(2017年4月 - 11月(代行))
  • アレクサンダー・ズラブリョフ大将(2017年11月 - 2018年11月)
  • ゲンナジー・ジトコ大将(2018年11月 - 2021年11月)
  • アレクサンドル・チャイコ大将(2021年11月 - 2022年10月)
  • ルスタム・ムラドフ大将(2022年10月 - 2023年4月)
  • ミハイル・ノスレフ中将(2023年4月(代行))
  • アンドレイ・クズメンコ大将(2023年4月-)

脚注

出典

参考文献

  • Galeotti, Mark (2017). The Modern Russian Army 1992–2016. Elite 217. Oxford: Osprey. ISBN 978-1-47281-908-6  - page 31 has a district order of battle

関連項目

  • 極東軍管区
  • 北方領土問題

外部リンク

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