ステップバイソンBison priscus)とは、第四紀にブリテン諸島、ヨーロッパ、ユーラシア大陸、日本列島、ベーリング地峡、北米大陸の草原地帯などで生息していた、ウシ科バイソン属に分類されるバイソンの一種。「バイソン・プリスクス」や「ステップヴィーゼント」等とも表記される。

現生種と絶滅種のバイソン属の大半の祖先である種類であり、「primeval bison(原初のバイソン)」と呼ばれることもある。しかし、他の多くの絶滅種よりも後の完新世に絶滅しており、時期的にも「第四紀の大量絶滅」に該当することから他の多くのバイソン属と同様に人類の影響で絶滅したと考えられる。

分類

Bison priscus priscusBison priscus mediatorBison priscus gigas の三亜種が示唆されている。

岩手県の花泉遺跡から発掘された「ハナイズミモリウシ」はステップバイソンの仲間だと考えられており(日本列島ではステップバイソン自体も発見されている)、同じくオーロックスも発掘されている。

彼らは南アジア周辺で進化したと考えられているが、後にしばしばバイソンと混同されるオーロックスもおおよそ同じ地域・時代に現れはじめている。

ステップバイソンは現生種(アメリカバイソンとヨーロッパバイソン)と絶滅種の大半のバイソン属の祖先となった。

形態

体高は2メートルを超え、形態は現代のバイソン、特にシンリンバイソンと酷似している。

現在のシベリアやモンゴルや中国やカザフスタンや東ヨーロッパなどに分布していた Bison priscus gigas(ギガス種) はとくに大型化が著しく、ユーラシア大陸における最大のバイソン属であった。形態的(体の大きさ・角の長さ)・分布的にも北米に生息したジャイアントバイソンとの類似性が強く(ギガス種の角も長さ210cmに達した)、ジャイアントバイソンは地球史上最大級の反芻類の一種であったことからも、ギガス種も同様の存在であった可能性が高い。


発掘

ラスコーやアルタミラなどの洞窟壁画に本種が描かれていることがある。

1979年7月、アメリカのアラスカ州フェアバンクス北部で、約3万6000年前に亡くなったステップバイソンのオスのミイラが発見された。この個体は、体内のリンが土壌の鉄と反応してビビアンナイト(リン酸塩鉱物)が生成されたことにより、身体が青みがかった色をしていることから「ブルー・ベイブ(Blue Babe)」と呼ばれている。現在、アメリカのアラスカ州立大学博物館で展示されている。

その他

2006年からはシンリンバイソンがロシア連邦・サハ共和国にステップバイソンや他の古代種の代用として再導入されている(ロシア語版)。

また、サハ共和国で発見された尻尾などを用いて、ロシアと韓国の科学者がクローン技術を用いた復活の可能性を研究している。

脚注


動物図鑑/ヨーロッパバイソン(ヨーロッパヤギュウ)

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駿河屋 62[ノーマルカード]:M.バイソン(アニメ・ゲーム)

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ステップ・バイ・ステップ アメリカ通りもん